広告
初心者のダイバーの中には、スノーケルを使用せずに、常にレギュレーターだけを使用している方も多いです。スノーケルを使わないどころか、スノーケルを携帯せずにダイビングを行っているダイバーもときどき見かけます。
でもよく考えてみてください。万が一エア切れや器材トラブルで、シリンダー内の空気が少なくなって(無くなって)、水面に浮上したとしたらどうでしょうか?当然安全に呼吸を確保することが難しくなります。
本格的なダイビングでは、スノーケルを利用して、水面で効率よく安全に泳げるように準備することも大切です。今回は、水面での安全確保をするために重要な、スノーケルについて解説します。
この記事を読むと
- オススメのスノーケルのメーカーと機種
- スノーケルに海水を入りにくくする方法
- スノーケルに海水が入ったときの正しいスノーケルクリアの方法
- スノーケルを使用中に、どうしても海水を飲んでしまう人に向けての対処方法
- スノーケルに慣れてきた時の応用のスノーケルクリアの方法
が分かります。
安価で簡素な作りなスノーケル。軽視されがちですが、ダイビングの安全を確保する上で、とても重要度の高い器材だということを知っておきましょう。
※関連記事
スノーケル以外の器材についても知りたい方は、こちらの記事へ!
【初心者向けダイビング器材解説】安全潜水の基本3点もインストラクターが解説!
使いやすいスノーケルを持って、正しい使い方を覚えると、ダイビングの安全性が向上する。結果的に、リラックスして不安なくダイビングが楽しめるようになるよ!
初心者にオススメの定番スノーケル LEILA DRY SP(レイラドライSP)
スノーケルの使い方を説明する前に、ズバリ老若男女全員にオススメの機種を先に紹介しておきます。
GULL(ガル)社製の、LEILA DRY SP(レイラドライSP)が、オススメのスノーケルです。
理由は
- 女性用のスノーケルの方が呼吸死腔が少なく呼吸が楽にできる点
- シャープな変形の楕円形の特殊形状で、水面水中共に水の抵抗を受けずにダイビングが可能な点
- マウスピース付近の形状が固定されているJ型のタイプよりも、固定されていないジャバラ型のタイプの方がダイビング中に邪魔にならない点
があげられます。
呼吸死腔について
LEILA DRY SP(レイラドライSP)は、カタログ上では、女性用のスノーケルです。
女性用のスノーケルをオススメする理由は、呼吸死腔(※)と呼ばれる内容積が少ないからです。女性用のスノーケルは、スノーケルの筒の直径が細い作りになっていて、男性用のスノーケルよりも内容積が少ないです。
(※呼吸死腔とは?→肺から吐いた息が気管の外に出ず、澱(よど)んでいるだけで、換気をされない空間のこと。)
スノーケルを口にくわえると、スノーケルの内部も換気されない空間なので、この呼吸死腔に含まれる事になります。スノーケルを選ぶ際には、『呼吸死腔が大きければ呼吸が苦しく』『呼吸死腔が小さければ呼吸が楽になります』
LEILA DRY SP(レイラドライSP)は、女性の少ない肺活量に合わせて直径の細い呼吸死腔の少ない形状に仕上げてあるので、老若男女問わず誰でも楽に呼吸する事が出来ます。
男性用で販売されているGULL社製のCANAL DRY SP(カナールドライSP)などのCANAL(カナール)シリーズのスノーケルは、『スノーケルの筒の直径が太く』女性用で販売されている同じくガル社製のLEILA DRY SP(レイラドライSP)などLEILA (レイラ)シリーズの呼吸死腔の容積が大きくなってしまう為、肺活量の少ない女性や普段運動不足で呼吸が乱れやすい男性には、呼吸がくるしくなってしまうのでオススメできません。
男性で体が大きく肺活量が多く、かつ普段から運動をしていて心肺機能が発達している男性であれば、『CANAL(カナール)シリーズ』『LEILA(レイラ)シリーズ』どちらを使っても支障有りません。
運動不足になりがちな現代社会で労働している日本人男性で、このパターンに当てはまる人は多く有りません。
スノーケル筒の形状について
スノーケルの形状は、通常円形です。最近は、楕円形にしているメーカーが多いのですが、GULL社製のスノーケルは、さらに進化して流線形の変形の楕円形状になっています。ここまで、極端に水の抵抗を計算してスノーケルを作っているメーカーは、他にありません。
マウスピース付近のジャバラ型の形状の利点
スノーケルを使用する際は、マウスピースを加えます。マスクのストラップ左側に固定して使用するスノーケル。口にくわえやすいように、J型に固定されているスノーケルも多いです。スノーケルを口にくわえるだけのスノーケリングやスキンダイビングの時には、J型がオススメです。ダイビングの際は、レギュレーターと交換した後、マウスピースがアゴにぶつかってきてこれが結構ジャマに感じます。ジャバラ型のタイプなら、『口にくわえるときは曲がり』『口にくわえていない時には真っ直ぐな状態に戻る』ので、アゴに当たってジャマになることがありません。ほんのちょっとの違いですが、40分ほど潜るダイビング中、『ずっとアゴに当たって気になるのと』『全くアゴに当たらず全然気にならないのは』、リラックスして潜ることを考えると大きな差になります。
ダイビング器材メーカーGULL(ガル)について
GULL(ガル)は、軽器材(フィン、スノーケル、フィン、ブーツ、グローブ、ウエットスーツ)を扱い、重器材(レギュレーター、B.C.D.)は、扱わないメーカーです。
ほとんどのメーカーが、広くダイビング器材全般を扱う中で、軽器材(フィン、スノーケル、フィン、ブーツ、グローブ、ウエットスーツ)に特化した珍しいメーカーです。思いっきって、軽器材(フィン、スノーケル、フィン、ブーツ、グローブ、ウエットスーツ)に振り切った分、そのクオリティーは非常に高いです。私がダイビングを始めた約30年前から現在まで、『軽器材ならGULL(ガル)の製品を使っていれば間違いない』と業界のプロのインストラクターからも高い信頼を集めています。
ダイバーやスノーケラー以外にも、簡易版の器材を海水浴のお客様向けに販売しています。ホームセンターなどで『AQA』というブランドで海浜用品の子供用3点セット等も見かけたことが有る方も多いでしょう。
ダイバーだけに販路を限定しない分、他のターゲットも上手に取り込んで、軽器材全体のシェアがトップクラスです。海のレジャーを行う皆さんから、多くの支持を得ている優秀な企業さんです。
プロのインストラクターからの信頼度が高いGULL(ガル)の、LEILA DRY SP(レイラドライSP)が、老若男女問わず初心者ダイバーにオススメのスノーケルです。
GULL(ガル)社製のLEILA DRY SP(レイラドライSP)を使用して、ダイビングの際のスノーケルの不安を解消しよう!
スノーケルに水を入りにくくする方法
スノーケルを使用する際に、多くの初心者の方が、スノーケルに水が入るのが『苦手』又は『怖い』と考えています。
ダイビングのライセンスを取得するとに、人生で初めてスノーケルを使う人も多いので、この気持ちは良く解ります。
ただ、基本的にスノーケルはただの筒なので、水が入るのが当たり前の器材でも有ります。
スノーケルに海水が入る理由は、
- スノーケル先端が海の水面に沈む。
- スノーケル先端に波をかぶる。
- スノーケルを使用している際に、素潜りをする。
単純にこの3つです。
スノーケルに海水が入らないようにすることは、我々プロのインストラクターでも無理です。
そこで、大切なことは、
- スノーケルに水が入りにくい使い方をすること。
- スノーケルに海水が入った時に、慌てずにスノーケルクリアなどの次の対処ができるようにすること。
- 素潜りする際には、スノーケルクリアができるように、息をたくさん吸っておくこと。
この3つを常に意識してスノーケルを使用することです。
スノーケルに水がはいりにくい使い方
スノーケルに海水が入りにくい使い方は、
- アゴを上げて目線を水面と同じレベルまで上げること
- しっかり視線を前方に向けできるるだけ遠くの水面を見るようにすること
- 真下の地面を見ないようにすること
この3点に気をつけるすることで、
- 水面に対してスノーケルがしっかり立ち上がる。
- 長いスノーケルの先端部分が水面の上にしっかりと出る。
- スノーケルの先端が、海の水面下に沈みにくくなる分、海水の侵入を少なくすることができる。
とても簡単ですが、初めてスノーケルを使用する人のほとんどができていません。
原因は、子供の時に水泳を習った経験がある人が多いからです。
- 水泳では、推進力を最大限に活かすため抵抗の少ない姿勢を保つように指導します。
- 『斜め45度下の少し前方のプールの水底を見るように』と指導されます。
- 頭のてっぺんで水を切り最大限抵抗を減らす為です。
- この視線を保って、水泳と同じ目線でダイビングしてしまうと、スノーケルが前方に倒れて、水面にスノーケル先端が沈みます。
結果的に、簡単にスノーケル内に海水が入ってしまい、『くるしい思いをしたり』『海水を飲んでむせてしまったり』することになるわけです。
『水面を見るか、水底を見るか』このポイントを『意識しているか、意識していないか』で、スノーケルを使用する難易度が大きく変わってきます。
物理的に気をつける点もあります。スノーケルを取り付ける位置です。
スノーケルは、レギュレーターと干渉しないように、必ず左側に取り付けるように決まっています。
GULL(ガル)のスノーケルは、この辺も細かく考えられていて、マウスピースの咥える位置が、左側から加える時にピッタリ収まるように微妙に調整された作りになっています。
左側につけていても、海水が入り易い状況になってしまうことがあります。
これは、マスクの左側のストラップに取り付けた際の、スノーケルホルダーの前後の位置が悪いためです。
良い取り付け位置は
マスクストラップ左側前方、マスクのバックルのすぐ横の位置です。
スノーケルが最大限真っすぐに立ち上がり、水面にしっかりと出る位置です。
この辺を理解していない多くの初心者ダイバーの皆さんは、スノーケルホルダーを左側のマスクのバックルから大きく後方に離(はな)れた位置に取りつけてしまいます。この位置では、水面移動の際にスノーケルが後方に大きく倒れてしまいます。
『視線を下にして頭を下げたときに、前方にスノーケルが倒れてしまう』のと逆に『後方にスノーケルが倒れてしまいます』。これでは、スノーケル先端が水面下に沈み易くなり、波をかぶった時にスノーケル先端から海水が入りやすくなります。
取り付け位置に気を配っていなかった初心者の方は、次回のダイビングの際に取り付け位置を確認して見て下さい。
スノーケルホルダーの位置が確認できたら、次は、スノーケルの長さの調節に注意しましょう。
個人個人顔の大きさなどが違いますので
- スノーケルホルダーに対して、スノーケルが下に伸びているのか
- スノーケルホルダーに対して、めいいっぱい上げてあるのか
- スノーケルホルダーに対して中間の位置になっているのか
で、スノーケルのマウスピース部分の口のくわえやすさが変わります。
個人差はありますが、基本的にはスノーケルを上にめいいっぱい上げておいた方が、『水面上にスノーケルの先端を出しやすく』『マウスピースが口にくわえやすい』場合が多いです。
最後にもう一つ『マウスピースをくわえている口元が開いてしまう』という原因も考えられます。
- マウスピースをくわえる唇(くちびる)のしまりが弱くて、唇(くちびる)が開いてしまう場合
- マウスピースをくわえるえる力が強すぎて、マウスピースを噛み(かみ)すぎてしまい、口元が『いの字』に開いてしまう場合」
- マウスピースを噛む(かむ)力が強すぎて、長い時間マウスピースを噛み(かみ)続けることができず、力が抜けて口が開いてしまう場合」
原因を3点あげましたが、どれも対処法は同じです。
『マウスピースをできるだけ軽く噛み、イメージトしては細いストローをくわえるつもりで、口元を細く「うの字」に突き(つき)出すようにすることで対処できます』
ダイビング初心者のころは
- 海水が口元に入るのがこわい。
- マウスピースがはずれるのがこわい。
などの理由で、マウスピースをかなり強く噛みしめてしまう傾向があります。強く噛み過ぎる事でマウスピースを食いちぎってしまう方もいます。
残念ながら、強く噛めば(かめば)噛む(かむ)ほど
- 唇がこわばり水の入り易い『いの字』になってしまう。
- 口元を水の入りにくい『うの字』にしめることができなくなってしまう。
- アゴがつかれて長時間噛んで(かんで)いられなくなってしまう。
という悪循環に陥ってしまいます。
強く噛み(かみ)すぎないようにするための対処法は
- マウスピースは、軽く噛み(かみ)支える(ささえる)程度の力にとどめる。
- 唇を『うの字』で細く前に突き出してスキマなくマウスピースを包み込む(つつみこむ)ようにして海水の侵入(しんにゅう)を防ぐ
この2点です。
- マウスピースを口でくわえることがつかれる
- どうしても口元から水が入って来てしまう
とお困り(おこまり)の方は、この2点を意識してスノーケルを使用してください。
ダイビングの緊張から全身に力が入っていて、噛む力や唇の力を抜くどころでは無い方も多いです。まずは、落ち着いて深呼吸。ムダに力が入らないように『肩、膝、腕、手』と、順番に全身の力をぬいて、軽く噛む事になれるようにしましょう。
完全にスノーケルに海水が入らないようにする事は出来ませんが、正しいスノーケルの使い方を知っているだけでも、かなりスノーケルが使いやすくなるはずです!
なぜかダイビングは、『一生懸命がんばる』とうまくいかないことが多い。『がんばらないこと』をがんばると、意外とうまくいくことが多い。最初は大変なことが多いけれど『あせらず、気楽に、ゆっくりと』ダイビングに慣れていこうね!
正しいスノーケルクリアの方法
ダイビングで水面移動中に、スノーケルに海水が入る原因は
- 下を向き過ぎて、スノーケル先端が水面下に沈んでしまう
- 波をかぶってスノーケル先端から海水が入ってしまう
- スノーケルの取り付け位置が後方にずれていてスノーケル先端が水面下に沈み易くなっている
- 口元が緩(ゆる)んでしまう
だいたいこのくらいです。
海水がスノーケルの中に入ってきた時の対処の順番は
- ①海水を飲み込まないように、息を止める。
- ②出来るだけ『強く』『するどく』『吹き矢で的を撃ち抜くイメージ』で、一気にすべての肺の中の空気を外にむかって吐き出す。
- ③呼吸を再開するときは、慎重にゆっくりと細くやさしく息を吸いこむ。
この順番です。
スノーケルに海水が入ってきたときは、海水がかなりしょっぱいのですぐに気がつきます。
①海水を飲み込まないように、息を止める。
慌ててスノーケルクリアをしようとしなくて大丈夫です。スノーケルクリアは、慌てれば慌てる程上手くいかないものです。まずはしっかりと息を止め、精神的に落ち着いてスノーケルクリアが出来る状況を作ります。
②出来るだけ『強く』『するどく』『吹き矢で的を撃ち抜くイメージ』で、一気にすべての肺の中の空気を外にむかって吐き出す。
強く息を吐き切ることができれば、『スノーケルの先端部分』と『マウスピースの下の排水弁の部分』から、比較的簡単に海水が抜ける構造になっています。
③呼吸を再開するときは、慎重にゆっくりと細くやさしく息を吸いこむ。
スノーケルクリアがうまくできて水がすべて外に出ていれば、息を吸い込んだときに『音がせず』スムーズに呼吸することができます。逆にスノーケルクリアがうまくできないと、息を吸い込んだときに『ゴボゴボと音がして』海水が抜けきっていないことがわかります。
スノーケルクリアを行った後は、常に水が残っているかもしれないと言う事を想定して『呼吸を再開する時に慎重にゆっくりと細くやさしく息を吸い込むように心がけましょう』
そうすれば、『1回めのスノーケルクリアがうまくいかずに、多少海水がスノーケルの中に残っていたとしても、勢いよく息を吸い込んで海水を飲んでむせて苦しい思いをしなくてすみます』
1回目のスノーケルクリアがうまくいかなかったときの対処法は、
「細くやさしく息を吸い込んで、海水を飲まないように気をつけながら、あわてずに肺いっぱいに息を吸い込みます。その後あわてずに、基本通りのスノーケルクリアを2度目、3度目と繰り返せばOKです」
肺の息さえ『しっかりとたくさん吸い込んでいれば』スノーケル内の海水をスノーケルクリアで吹き飛ばす時に、勢い良く吹き飛ばす事は難しく有りません。
やり直しの2度目、3度目のスノーケルクリアがうまくいかないのは、
- あわててしまい勢いよく息を吸い込み、海水を飲んでしまう。
- あわててしまい息をたくさん吸い込むことができていないのに、中途半端に2回目のスノーケルクリアをしてしまう。
- あわててしまい口元が開いて、スノーケルクリアをした後に、再度口元から海水が入ってしまう。
ことが原因です。
あわててしまって、スノーケルクリアがどうしてもうまくいかなかったときには、ちょっとカッコ悪いですが
- 水面で体を起こして直立の状態で浮力を確保し、顔を水面に出してスノーケルを口から外して、マウスピースを逆さまに向けて海水を外に捨てる。
- 無理にスノーケルクリアをがんばらず、レギュレーターのセカンドステージにくわえ変えて呼吸を確保する。
この2つの方法で対処するようにしてください。
ここまで対処法を理解していれば、スノーケルの基本的な使い方で困る事は有りません。初心者のころは、思い通りにスノーケルクリアができないことも多いです。どうしてもできないときには、無理をせずに、ちがうやり方で対処すれば大丈夫です。あわてずに時間をかけて、少しずつスノーケルになれていってください。
個人差があるので、スノーケルになれるまでに、時間がかかる人も多い。今うまく使いこなせていなくても大丈夫!何度も使っているうちに、いつか自然に使いこなせるようになる日が必ず来るよ!
スノーケル使用中にどうしても水を飲んでしまう人に向けての対処法
『スノーケルの正しい使用方法も理解していて、いつも実践しているけれど、どうしても海水が入って来た時に水を飲んでしまって困る(怖い)』と言う方もいらっしゃいます。
これは、『口の内の舌(した)使い方』が『無意識でうまくに出来る人』と『意識しないとうまく出来ない人』がいるからです。
今実際にやってみて欲しいのですが、
「舌(した)全体をペタッと上アゴ(口の中の天井)にっくっつけて隙間を作らないようにした状態で、口から息を吸って見て下さい」
….。
「吸えないですよね?」
次のダイビングのときに海水が入って来てしょっぱいと思ったら、その瞬間に意識的にやってみてください。これで『海水が喉の方に入って来ることがなくなります』。
この状態を作ってから落ち着いて正しいスノーケルクリアの方法を実践すれば『海水を飲んでしまうこと無く、スノーケルクリアを行う事が出来るようになります』
意外と多くの人が、あまり考えなくても条件反射的にできる『舌(した)の使い方』なのですが、時々意識しないとうまくできない人がいます。
今までどうしてもうまくスノーケルクリアができなかった人でも、この『舌(した)の使い方』さえ理解してしまえば、今までスノーケルで困っていたことがウソのように問題無くスノーケルが使えるようになります。
『スノーケルに苦手意識を持っている人向け』の克服法なので、当てはまる方は次回のダイビングの際に是非実践して、スノーケルが使いこなせるちょっとカッコいいダイバーになって下さい!
番外編 スノーケルに慣れてきた時の応用のスノーケルクリアの方法
番外編は、初心者向けでは有りません。
ダイビングに慣れて来て『中級者レベルになって来た方』又は、『競泳やスノーケリング経験者で水やスノーケルに慣れている方』向けです。
基本的なスノーケルクリアは
『水面の上にスノーケルの先端をしっかり出した状態で息を強く吐き出します』
番外編の応用のスノーケルクリアは、『水面にスノーケル先端が出るか出ないかのギリギリの水面下で軽く息を吐き出し始め、息を吐きながら水面にスノーケル先端を出して行きます』
応用のスノーケルクリアは
- ヘッドファーストで素潜りして水面に戻る直前
- 息を吐いた状態で海水がスノーケルに入って来てしまい、十分に吐き出す息が肺にない場合
などに、スノーケル内部にわざとたくさん海水が入を入れることで、軽く息を吐くだけでスノーケルクリアを行う特殊な方法です。
この特殊なスノーケルクリアの方法は『置換法』と呼ばれています。
重力に逆らい、陸上の空気中に海水を思い切り吹き飛ばす、基本的なスノーケルクリアと違って
「重力の無い海の水の中でスノーケル内部の海水を海中に吹き出すために『より少ない肺の息』『より軽く吐き出す力』でも、簡単にスノーケルクリアが出来るテクニックです。
うまくおこなうコツは
- 『息を一瞬で強く吐き切るイメージ』では無く『気持ち長めに弱めに吐くイメージに切り替える」
- 『水中で吐き始めて、そのまま長めに吐き続けながらスノーケル先端が水面にでた後に、吐き切るイメージに切り替える」
この2点です。
肺活量が少なく、息を吐き出す力の弱い
- 小柄な女性
- お子さん
- 心肺機能があまり強くない運動不足な男性
などがマスターできれば、通常のスノーケルクリアより数段楽に、スノーケルクリアを行える様になります。
ただその反面
- タイミングが難しい
- 失敗するとかえってたくさん海水を飲んでしまう恐れがある
というリスクもあるため、ある意味『諸刃の剣』的な方法です。
経験を積んで1度完全にマスターしてしまうと、この方法しか使わなくなるくらい、慣れればとても『楽ちんな方法』でも有ります。
しっかりと出来るようになるまでに結構たくさんトレーニングする必要があります。
プールでトレーニング出来る環境に有る方は、必ずインストラクターやガイドさんに見てもらっている状態で、繰り返し出来るようになるまでトレーニングをして下さい。
プールがない環境でダイビングを楽しんでいるダイバーの方は、
- 背の立つ水深でのスノーケリング中
- 浅瀬の背の立つ水深で立った状態
で、トレーニングするのがオススメです。その際も必ずインストラクターやガイドさんに付き添ってもらって、安全を確保した上で、溺れないよう気を付けてトレーニングをして下さい。
初心者ダイバーの皆さんは、今のところは、話だけ聞いておいて下さい。たくさんダイビングを楽しんで、中級者になったころに、そろそろやってみようかなと言うタイミングが必ず来ます。その時に、この記事を思い出して実際に行って見て下さい。
スノーケルの『置換法』ができるかできないで、かなりダイビングの安心感が変わってくる。すぐにはできないけれど、最終的には『置換法』のスノーケルも使いこなせる、かっこいいベテランダイバーを目指そうね!
まとめ
この記事では、スノーケルを使用する際の
- オススメのスノーケルの機種」LEILADRYSP(レイラステイブルSP)
- スノーケルに水を入りにくくする方法
- 正しいスノーケルクリアの方法
- スノーケルを使用中にどうしても水を飲んでしまう人に向けての対処方法
- 番外編スノーケルに慣れてきた時の応用のスノーケルクリアの方法
について解説しました。
性能の高い使い易い器材も、その使い方を間違えると、ダイビングで海に潜っているときに、有効に活用することができません。
ご自分のスノーケルを『持っている人も』『これから揃える人も』今回の記事の内容を理解してダイビングをおこなうことで、スノーケルの使い勝手が格段に良くなるはずです。
特に今までのダイビングでスノーケルに苦手意識や怖さを感じていた初心者ダイバーの皆さんは、この記事を読んだことで、次回のダイビングからスノーケルに対する苦手意識がかなり克服できます。
これから、たくさん潜って、スノーケルにどんどん慣れていってください!