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この記事を読むと
フードベストを使用する目的
が解ります。
結論からお伝えすると
3mmフードベストを使用するとウエットスーツの保温効果が高まるから!
と言う事です。
伊豆では、基本的に『5mmのウエットスーツ』と『ドライスーツ』が有れば一年中(春夏秋冬のオールシーズン)ダイビングを楽しめます。
しかし季節の変わり目で
- 陸上が暑いけれど海水温は低い時期(春〜初夏)
- 陸上は肌寒いけれど海水温は高い時期(秋〜初冬)
どちらのスーツを使用するか迷う時が有ります。
この時期に3mmフードベストが役立ちます。
それでは早速解説していきます。
【初心者向けダイビング器材解説】安全潜水の基本3点もインストラクターが解説!
3mmフードベストを使用する目的
フードベストは、ウエットスーツの保温効果を高める目的で使用します。
春から初夏に移行する際、気温が急に暑くなります。春の時期、気温と水温にそれほど差が無くどちらも15〜20℃位の気温水温だったとします。
この位の温度だと、陸上も水中もドライスーツを着て歩いたり泳いだりしても、特に激しい運動をしなければ汗をかく事は有りません。ドライスーツは、汗をかかなければ保温効果が最大限に発揮される、冷たい水温の中でも温かく潜れる完全防水の特殊なスーツです。
ダイビングインストラクターが【初心者向け|ドライスーツの選び方と使い方を解説!】
しかし、初夏となり気温が20℃〜25℃もしくは30℃に迫る気温になると、陸上で歩いているだけでほとんどの人がかなりの汗をかいてしまいます。
たくさん汗をかくと、完全防水のはずのドライスーツのインナースーツ(ドライスーツの中に着るドライスーツ専用の洋服)が汗で濡れてしまい、完全防水のはずのドライスーツ内が汗で濡れてウエットな状態になってしまいます。
こうなるとドライスーツ本来の保温効果は失われ、ドライスーツを着ていてもひんやりと冷たい状態になります。これでは、ドライスーツを使用する意味が無くなります。そこで、沢山汗をかく初夏の頃、ウエットスーツに衣替えします。
しかし、この時期気温と水温には、かなりの差が有ります。
単体のウエットスーツだけだと、頭と首がむき出しの状態で水の冷たさがダイレクトに伝わってきます。体全体を100%とした時に、頭と首だけでおよそ25%の熱量を奪われると言われています。
首の血管を通って頭部に運ばれた血流が体に戻る間に、冷たい海水温に冷やされて身体にに戻る。その循環を繰り返す為、時間の経過と共に身体全体が冷えてしまう訳です。人の身体を車に例えると、頭部と首が『水冷式のラジエーター』といった感じです。
フードベストは
「ウエットスーツの中に下着の様に着用したベスト部分で、胴体部分の保温効果も高めつつ」更に、「ベストと一体仕様になっているフード部分が首と頭をすっぽり覆って冷たい海水が直接肌に触れない様に『保温(保護)』してくれます」
フードベストを使用する事で、必要以上に体温を奪われる事無く、快適に初夏から真夏のダイビングを行う事が出来ます。
完全に乾いている時のドライスーツ程の保温効果は期待出来ませんが、海から上がれば初夏(真夏)の日差しと暑い気温がすぐに身体を温めてくれる為、夏場はドライスーツよりもウエットスーツの方が遥かに快適にダイビングを行う事が出来ます。
フードベストは、ウエットスーツ同様既製品を購入するのでは無く、オーダーでウエットスーツと同時に作成するのがオススメです。
ダイビングインストラクターが【初心者向け|ウエットスーツの正しい選び方を解説!】
オーダーメイドで作成した、自分の身体にジャストフィットのウエットスーツ&フードベストで潜る事で、保温効果はもちろん陸上で歩く時にも水中でフィンで泳ぐ時にも
- キツすぎて必要以上に動きを妨げられる事も
- 緩すぎて見た目がカッコ悪い上に、水がガバガバ入ってきて冷たく寒い思いをする事も
無くなります。
初心者の方は、ダイビングで潜る際に緊張から身体が固まってしまい動きにくい状態になる人が多いです。
その時に
- 着用しているウエットスーツのサイズが合わない為に快適に潜れなかったり
- 気温暑いのに無理してドライスーツで潜り、汗びっしょりの冷たい状態でダイビングしたり
- 海から上がって来て、ドライスーツを脱ぐと中が汗臭くてベタベタしていたり
- ドライスーツが暑すぎて、脱水や熱中症などになってしまたり
これでは『夏の海を気持ち良くダイビング!!』と言うイメージから程遠い世界になってしまいます。
適切な時期に適切な種類のスーツを正しく選択して潜る事も、ダイビングを行う上で重要なテクニックです。
ウエットスーツとドライスーツの衣替えの時期のクッション役がフードベストです。
◯ウエットスーツとドライスーツを比較すると
- ウエットスーツは、ドライスーツよりも動き易く抵抗が少なく泳ぎ易いが保温効果はドライスーツには劣る。
- ドライスーツは、ウエットスーツよりもやや動きにくく抵抗が大きくやや泳ぎにくいが保温効果はウエットスーツよりも優れている。
と言う特徴があります。
◯秋から冬の衣替えの頃
- 暖かさ重視の寒がりの方は
秋陸上が涼しくなると陸上の寒さ除け(風除け)ですぐにフードベストを使い始め、気温が20℃を下回る頃になると保温効果の劣るウエットスーツで潜る事や水着で陸上を過ごす事が『寒くて嫌』なので、すぐに温かい(暖かい)ドライスーツに衣替えします。
- 泳ぎやすさ重視の暑がりの方は
気温水温共に20℃位はだ暑く、ウエットスーツよりもやや泳ぎにくくなるドライスーツを着る事が『煩わしいし、汗でインナーが濡れるのも嫌』なので、海水温が18℃位まで下がり陸上の気温が冬本番に差し掛かる直前までフードベスト&ウエットスーツの組み合わせで潜り、ギリギリまでドライスーツに衣替えしません。
「春から夏」「秋から冬」伊豆の海では、年に2回のウエットスーツとドライスーツの衣替えの時期「フードベストが活躍します!」
まとめ
今回は
- フードベストを利用する目的
- フードベストを利用する事で、ウエットスーツの保温効果が高まるから!
と言う事について解説しました。
「フードベストをこれから購入する方も」「フードベストをすでに持っている方も」フードベストを使用する目的をしっかり理解して、今後のダイビングの際に「ご自身の目的に合った適切な時期に」フードベストを御活用下さい!